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(2020/9/15 3024 掲載)

16年前の大阪金融都市 構想を振り返る @
関西に金融先物取引所計画

 大阪をアジアの金融都市に成長させようという声が、金融関係者から上がっている。これまで法人税率の低さで金融業者を含む外資系企業が集まっていた香港だが、中国の干渉が強まったことで民主化デモが頻発し、とうとう国家安全維持法の施行で「アジア金融センター」の地位返上を余儀なくされている。こうした動きを受け、香港の機能を丸ごと持って来ようという壮大な発言まで飛び出している。だが、16年前にも関西に金融先物取引所を設置し地域の活性化を狙おうという大阪金融都市構想があった。今回から数回に分けて特集する。(前回シリーズの続編を変更して掲載します)

 大阪証券取引所(現・大阪取引所)と関西商品取引所(現・堂島取)および大阪商品取引所(後に中部商品取引所と合併)の3理事長(当時)は2004年(平成16)6月から7月にかけ数回にわたり会合を持った。

 目的は関西地区に金融先物取引所を設置することを議論するためで、結果的に取引所設置の方向性で協力することを了承している。

 この会合に先んじる形で在阪の商品先物業者を中心とする10社が同年6月、「大阪金融先物取引研究会」(大阪金先研)を発足させている。新取引所の設立構想は、外国為替証拠金取引(FX)が急速に拡大していたものの、同時にトラブルの急増も相まって社会問題化しており、当時のFX業者は商先業者の多くが兼業していたため、FX業務に係る資本基準を満たさない問題会社との差別化を訴える必要に迫られていたという背景が大きく影響している。

 加えて急成長していたFX市場の関西拠点を設置することで、関西圏の市場活性化を図る狙いもあった。

 大阪金先研では同年9月に第2次募集を行い、新たに19社の参加を受け9月末時点で29社まで増えた(下記参照)。だが目標とする50社には届かず、第3次募集を行
うことにした。その際関経連、経済同友会、商工会議所などの地元財界団体、また大阪府、大阪市の行政当局にも支援を要請し、金融庁に経過報告するという算段も付けていた。

 「年内には50社加盟をクリアし、取引所設立を申請したい」(事務局責任者)という目標を達成するには、3カ月で21社の賛同を得る必要があった。取引所の組織形態は、当時の金融先物取引法において株式会社、会員制どちらも可能であった。翌年夏の金先取引所誕生に向け、関係者の動きも加速していた。
(以下、次号へ続く)

▽大阪金融先物取引研究会参加業者(29社)
 アステム、洸陽フューチャーズ、岡安商事、コムテックス、朝日ユニパーサル貿易、オリオン交易、サントレード、>MMGアローズ、グローバリー、サンワード貿易(以上幹事)、アスカフュユーチャーズ、アスコップ、アルファコモ、エース交易、オリエント貿易、岡藤商事、大塚證券、コスモフューチャーズ、新日本商品、セントラル商事、大起産業、日本アク
ロス、日本ユニコム、ハーベストフューチャーズ、ひまわりCX、北辰商品、北辰物産、丸村、ユニテックス(五十音順)


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 編集発行人:村尾 和俊
(2020/9/15 3024 掲載)