平成24年11月26日(月)(毎週月曜日発行)第1162号
      発行所 有限会社 先物ジャーナル社
      発行・編集人 高橋 伸幸
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日本テクノシステム


  
◇東証・大証=臨時株主総会で「日本取引所」を承認
  デリバティプは14年1月(予定)に大証へ
◇"先物寸言" 懐徳堂の孔明
◆エース交易=役員交代で再出発
◆岡藤商事=投資顧問関連事業を廃止
◆"焦 点" 大阪堂島商品取引所
◆経済産業省=商品先物取引法等の省令の一部を改正
◆ロブスタコーヒー価格下落 アラビカは上昇
◆"アングル" ・イギリス=マングループ、新規ファンドで収益
       ・ブラジル=金保有高が、過去11年間で最高に


東証・大証=臨時株主璧下で「日本取引所」を承認
デリバティプは14年1月(予定)に大証へ
  
 東京証券取引所グループと大阪証券取引所は11月20日、臨時総会で「日本取引所グループ」の発足を正式に決めた。東証の株主総会では、日本取引所グループの最高経営責任者(CEO)に就任する斉藤惇社長が「アジアで最も選ばれる取引所を目指す」と語り、大証の総会では米田道生社長(新会社の最高執行責任者・C00に就任)が、「一層の競争力が必要」と語った。
(益永 研)
 「総合」までには時間が必要
 2013年1月1日、大証が東証を吸収合併し、持ち株会社の日本取引所グループが発足することが正式に決まった。既報の通り、東証、大証、日本証券クリアリング機構、東証自主規制法人の4子会社がその傘下に入る。なお、日本取引所グループ株は、東証・大証に重複上場し、1月4日から売買できる。両取引所を合算した上場企業の時価総額は世界3位となる。
 現物株市場を東証に統合するのが13年7月。同時に清算・自主規制業務も統合するため、重複上場企業は上場維持費用を、証券会社はシステム費用を軽減できるとされている。デリバティブ市場は14年1月に大証に統合される予定だが、清算業務の統合後は、差し入れ証拠金を軽減することが可能になる。
 日本取引所グループについては、東証・大証だけでなく、「総合取引所」として今後、商品取引所、金融取引所が合流していくのかも注目されているが、証券業界からは、「まずは株式市場に投資家を呼び戻すことが第一(オンライン証券関係者)との声が多い。また、「仮に商品先物を取扱うことになっても、せいぜい金・石油関連商品。農産品は取扱わないだろう」(同)との見方も多い。金融取引所の上場商品についても、「クリック365を除けば、金利先物はプロ市場であり、個人投資家を呼び込む対象ではない。目下のところはそれぞれの取引所で流動性を高めることが望まれる」(同)という声が少なくない。
 特に商品先物取引については、仮に金融庁に監督官庁が一元化された後も、新規上場にはその都度、経済産業省・農林水産省の認可が必要になる。そのため、既存の商品取引所が合流して、グループ傘下に入る形が望ましいとされている。ただ「売買高が低迷している現在の商品取引所のままでは、合流は経営上難しい」(東証関係者)との見方が一般的だ。
 現物およびデリバティブ、あるいは株式と商品などをワンストップで取扱う総合取引所は、投資家にとっても利便性が高まるとの期待があるが、最終的な「総合」までにはまだまだ時間がかかりそうだ。商品先物関係者は、粛々と市場拡大に努める他ないだろう。
 (2012年11月26日―第1162号)