平成25年月2日(月)(毎週月曜日発行)第1198号      発行所 有限会社 先物ジャーナル社
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日本テクノシステム



商先業者の開示情報
  委託・取次業者28社中、17社が黒字
   純資産20億円以上は18社
◇"先物寸言" 総合取引所と指田義雄〜分権化で繁栄実現
◆"焦 点" 国内商品先物市場の行方(下)
◆"談話室" シリア情勢緊迫=物価高騰リスク懸念
◆東商取=国際ゴム・カンファレンスに参加
◆香港取引所=NYSE Liffeの元のCEOをLMEにスカウト
◆JPモルガン、米国で巨額の罰金


商先業者の開示情報
委託・取次業者28社中、17社が黒字
純資産20億円以上は18社
  
 日本商品先物取引協会は8月16日、会員55社中開示対象社42社の2013年版年次開示情報をホームページに掲載した。2013年3月期決算で黒字となったのは42社中27社。
 また42社のうち国内商品先物市場の会員は27社中17社が黒字となった。

 第一商品、多部門で首位
 開示資料によれば、国内商品市場に係る受託会社17社の内で、純利益が最も多かったのは第一商品の6億3914万1千円で、第2位が岡地の5億2873万9千円。KOYO証券が4億5535万3千円で3位だった。
 第一商品は純利益の他、委託者資産(318億2433万5千円)、従業員数(444名)、外務員数(326名)、預り証拠金(345億1735万1千万円)、委託者差金(25億7937万3千円)、受取手数料(76億4890万9千円)、販管費(67億4397万5千円)、経常利益(15億5216万5千円)などの部門でもトップだった。
 ちなみに従業員数・外務員数が2位だったのは豊商事(320名・226名)、3位がエース交易(240名・173名)だった。
 総合取引所構想の中で注目される純資産合計は、岡地が138億3895万7千円でトップ。2位がエース交易の104億7693万5千円だが、両社も含めて受託会社の14社が20億円以上を維持している。資本金トップは、エース交易の32億4523万7千円だった。売買高トップはドットコモデイティの592万8188枚で、2位が僅差で日産センチュリー証券(561万3618万枚。ドットコモディティはこの他、預かり証拠金(300億2808万1千円)、委託者資産(276億1867万2千円)、委託者差金(24億148万9千円)などで2位となった。自己売買高のトップはKOYO証券の412万9649枚で、岡地が169万1127枚。自己売買益のトップは岡地で14億963万7千円、2位がKOYO証券(5億7732万1千円)だった。
 取次業者の純利益では、GMOクリック証券が37億7600万円でトップだが、同社は金融商品取引業用の書類で商品先物業務の区分表示がないため、参考数値となる。そのため商品専業系の取次純利益トップは、日本ユニコムの3億5964万7千円。ちなみに豊商事やフジフューチャーズなど、一部の会社は本来、黒字の予定だったのが、商品先物取引業厚生年金基金の解散に伴う特別損失で赤字に転じた。

 預かり証拠金は前年比増
 前年資料との比較では、受託17社の預かり証拠金が1457億4423万3千円から1631億4283万2千円へと増加、純資産も756億3819万2千円から841億3686万4千円へと増加した。ただ、新年度に入り、金の暴落などがあったため、日本商品先物清算機構の月次資料によれば、第二四半期の委託者預かり証拠金額はこの数字より減少している。一方で、手数料収入は上がって、黒字になった会社も少なくない。
 昨年から今年にかけて、店頭FX業界では企業間格差が開いており、上位10社は委託預かりが100億円以上、中には1千億円近い会社もあるが、およそ60社と言われる店頭FX会社の内3分の2は、実態上、商品先物取引会社の受託会社よりも規模が小さいと見られている。中には、顧客数が100名に満たないFX会社もある。これは、一つには、インターネットによる集客がひとまず天井を打ったことが原因で、中小FX会社は過当競争の中で、ますます衰弱する流れにある。一方で最近は、すでに顧客資産を抱える大手FX会社のM&Aが活発化する動きも出始めており、FX業界の群雄割拠はまだまだ続きそうだ。
 その点、縮小したといっても、生き残っている商品先物会社の資産規模と預かり資金は、個別に見ればまだこうした店頭FXや中小証券会社よりは良い。
 ただし、業者数の減少、外務員数の減少は著しく、これ以上の減少を防ぐために、一部の大手商品先物会社は、すでに再勧誘が認められている東京金融取引所のクリック365やクリック株225、あるいは外国債の営業を積極的に手掛けている。今年度から取次に転じた新日本商品のように、取次として営業活動が認められている取引所の株やFXのCFDを営業する会社もある。
 注目されていいのは、証券・店頭FX会社による国内商品先物取引のビジネスには増加が見られない一方で、商品先物会社の中には、取引所FXや外債などを対面で営業して売上げもそれなりに増加させているという事実だ。
 コンプライアンスも徹底した今、今後も、商品先物だけでなく、異業種に進出する商品先物会社は増えそうだ。

SKYCOM 作成
2013年3月期 決算状況=メニュー
 (2013年9月2日─1198号